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2008年4月17日 (木)

子供を本好きにするには大人が楽しむ!233

(例えば力、家が貧しい等)弱い者が強い者に勝つためには、それなりに『知恵』が必要ーこれは、童話や言い伝えなんかに多いパターンですね。

子供向けの絵本にもよく見られます。

物事を解決する際には、『力』だけでは難しい。また、その『力』を必要以上に振り上げて、相手を屈服させてはならないー。私は、自分の子供には、そう教えてきたつもりです。

わらむすめ」も、この典型的なタイプのお話だと思います。

貧しいけど、お父さん、お母さんと一生懸命働いて仲良く暮らす女の子。女の子の仕事は、一頭だけ飼っているめうしの世話です。

でも、ある夜、とうとう食料が底をつきます。

仕方なく、女の子は、たった一頭のめうしを売りに行く決心をします。

めうしを連れて家を出、森の抜けて市場へ行こうとしたのですが、そこで3人の泥棒に捕まってしまいます。

泥棒の身の回りの世話を強いられる女の子。

「家に帰りたいー」女の子は、そう願います。でも、相手は乱暴な泥棒です。正攻法で逃げられるわけがありません。そこで知恵を絞るのですー。

よくあるパターンのお話、と言えば、そうかもしれません。

でも、こういった、よく似たパターンのお話を繰り返し読むのも良い事だと私は思っています。

『知恵』を使って相手を打ち負かすのは、決して悪い事ではありませんよね?ただ、時と場合によりますけれど(笑)。

必要以上に、人と戦い、争ってはならないと思っています。でも、自分や自分の大切なものを守らなければならない時は、仕方が無いですよね?

こういうタイプのお話を繰り返し読むことによって、そういう『知恵』を使って戦う必要がある『時と場合』を考えるようになるのでは?なんて私は思っています(完全に私的な意見ですが 笑)。

この本は、淡々とした簡潔なお話ですし、女の子の心理状態もあまり詳しくは書かれていません。でも、それだけに、想像の余地があると思います。

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2008年4月 9日 (水)

子供を本好きにするには大人が楽しむ!232

「バムとケロ」のシリーズ、大好きです。

「現代の絵本」と言うか、「現代のお話」については、少々否定的な部分もある私ですが、この絵本は別ですね。大好きです。大人になってからも、こんなに嵌る絵本があるとはーと言うのが、正直な気持ちです(笑)。

もちろん、「バムとケロ」シリーズ以外にも、大好きな「現代の絵本」はありますけどね。

娘も大好きです。

本日の「バムとケロのそらのたび」も娘にせがまれてーです。当然、私が異議を唱えるハズがありません。私も大好きで、一人で読んで楽しんだりもするのですから(爆)。

今回は、バムのおじいちゃんからお手紙と大量の小包が届いたところから話が始まります。

「もうすぐおじいちゃんの誕生日だから、遊びにおいで」といった内容。

で、たくさんの小包の中身は、なんと、組み立て式の飛行機の部品!!

これを組み立てて、乗っておいで、と言う事で、バムは一生懸命組み立てます。ケロちゃんは、いつもの通り、傍でやりたい放題ですが(爆)。

さて、出来上がって飛行機でおじいちゃんの家に向かうわけですが、この2人らしい(いつものように、厳密には2人じゃありません…絵を見れば気がつきます♪)珍道中。いろんな場所を通るのですが、この場面の絵にも、細かい仕掛けがあります。子どもと一緒に探したりできて楽しいですね~。

さて、無事につけるかな?

ストーリーの楽しさ、絵の細かさには、相変わらず強く惹き付けられます。読み直すたびに新しい発見があります。子どもも大人もいつまでも楽しめる絵本だと思っています。

それにしても、この絵本に出てくる食べ物、本当に美味しそうです。読んでいると楽しいだけでなく、お腹が空いてくるのは私だけでしょうか(笑)。

しっかり者で、優しくておおらかなバム。好き放題、いろんな事をやってしまうけど、憎めないかわいいケロちゃん。本当に良い取り合わせです。

今回は、しっかり者のバムがおじいちゃんに甘えている一面も見られて、かわいいです♪

おじいちゃん、おばあちゃんから見ると、いくつになってもかわいい孫なんでしょうね~。

バムも、いくつになっても甘えていたいなんて気持ちがあったのでしょう。

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2008年4月 8日 (火)

子供を本好きにするには大人が楽しむ!231

娘が懐かしい本を読んでいました!

大石真さんの「チョコレート戦争 (新・名作の愛蔵版)」です。

私も子供の頃、夢中になって読んだ覚えがあります。大好きでしたね~。この本は、10年ほど前にリニューアルして出版されていたようです。私が読んだ時も、確かこんな表紙でした。本当に懐かしいです。

大人の偏見(勝手な決めつけ!)から、身に覚えの無い罪を着せられてしまった小学生の2人の男の子。「自分たちじゃない!!」どんなに主張しても、大人には信じてもらえません(全ての大人じゃありませんが)。

事件が起こったのは、街で一番人気のある洋菓子店。そこのケーキやシュークリームは子どもたちの憧れの的です。出てくるお菓子が美味しそうでしたね~。このお菓子の描写部分だけでも、子どもたちはこの本に惹きつけられてしまうかもしれませんね(笑)。

でも、この本の主役は、あくまでも子どもたち。子どもなりのプライド(?)を持ち、それを傷つけられたのですから、このまま黙っているわけにはいきません。自分たちを信じてくれなかった大人たちへ、知恵を絞り、子どもなりの手段で戦いを始めます。

子どもが読んで面白い本であることは確かですが、大人にとっては、考えさせられる部分がたくさんあるのではないかと思います。

私が感じたのは、大人が失ってしまった「純粋さ」です。大人から見ると笑ってしまうような事も、子どもにとっては真剣に悩む事であったり、傷つく事であったり…。

子どもたちにとっては共感できる事なのでしょうが、私の場合、自分を見つめなおして、恥ずかしくなってしまうような部分でした。ある意味、複雑でしたね。ま、初めて読んだのが、30年近く前なので(笑)、当たり前なのでしょうが。

子供の頃に楽しかった本が、今は違う見方ができる…。むしろ、違う見方しかできない…と言うべきでしょうか。改めて読み直して、楽しくて懐かしかったのも事実ですが、いろんな事に気がつきました。

なので、今回は、この本を読んでいた娘に感謝!です(笑)。

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2008年4月 3日 (木)

久しぶりに…34

前回の更新から、かなり経ってしまいました。申し訳ありません。

いろんな事(仕事絡み・学校絡み・私事等)が重なり、「どうせなら、ノンストップで一気に片付けてしまおう!」と思い立ち、ブログもお休みして頑張っておりました。

その忙しい最中、ひょっこりと思い出した本がありましてー書いてみようと思います。

江國 香織さん翻訳の「あたしの一生―猫のダルシーの贈り物」です。

波がある、予想できないような展開の本も好きですが、この本のように、静かに淡々と綴られている本も大好きです。安らぐというか、癒されるというか…私の場合、そんな本が時々読みたくなりますので。

題名から想像のつくように、ダルシーと呼ばれる猫のお話です。それも、猫の目線から猫の気持ちを表現した、猫の一人称(?猫なので一猫称??)で書かれています。

なので、あくまでも、ダルシーが見た飼い主の様子や自分の感情、日常が記されています。

当然、飼い主が外でどんな事があったのか、ダルシーには分かりません。何かがあって、悲しみ、元気が無い飼い主。でも、ダルシーから見た飼い主なので、一体何が原因だったのか?書かれていません。

この本は、飼い主と生まれて間のないダルシーの出会いから始まり、二人の別れで終わっています。

飼い主の女性とダルシーの静かで、淡々とした日常が書かれていますが、飼い主にとってもダルシーにとっても、お互いに新しい発見があったり、気持ちが通じ合ったりと、新鮮で楽しい日々であったことが感じられます。

面白いのは、ダルシーは「この女性の飼い猫」なんて全く思っていないところ。飼い主は、ダルシーにとって、「あたしの人間」なのです。だから、自分の気に入るように人間を躾ける、と。

こういったダルシーの言葉が一見高慢にも見えるかもしれませんが、その中には、飼い主を思い、離れられないダルシーの素直な気持ちを感じる事ができます。

でも、実際、猫は飼い主をこんな風に(「自分の人間!」)思っている可能性はありますよね(笑)。

この本を翻訳された江國 香織さんは、とにかく、原文を損なわないようにという気持ちが強かったようです。

私はまだ原文を読んでいないので、その点については何とも言えませんが、素直で優しい訳で素敵だと思いました。

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