子供を本好きにするには大人が楽しむ!132
子供の絵本というのは、夢があって、少々現実離れしてーなんていうのが、結構好きです。これは、子供の絵本に限らないかもしれませんが…。
私に、「現実逃避」の願望でもあるのでしょうか(笑)。子供の場合、そうでは無いとは思いますが、やはり夢のある、幻想的なものが好きな子が多いようですね。
「月夜のバス」も、現実離れしているような、そうでは無いような…。夢の中にいるような気分になる、不思議な絵本でした。
題名から想像できるように、月夜の出来事を書いています。月夜の道をうつむいて急ぎ足で歩く少年。でも、車道沿いなので、少年の隣をヘッドライトを点けた車が通り過ぎていきます。
海沿いの道。見晴らしがいいのですが、歩いて通る人にはほとんど会いません。
そんな少年の側に、窓いっぱいに月光が差し込む海底のような、青い輝きを放つバスが近づいてきます。そのバスを覗き込んだ少年が見たものはー。
少年が見た不思議なバス。一体なんだったのでしょう?少年の目の錯覚?夢?本当は普通のバスだった??種明かしがされていません。
「読者のお気に召すまま。想像のままに!」という作者の意図があるのでしょうか?だから、人によって、この絵本に対する感じ方が大きく違うと思います。
登場する人物は少年のみ。でも、この少年に関する説明は一切ありませんし、何となく曖昧な終わり方をしますので、物足りなく感じる方もいらっしゃるかもしれません。
でも、「想像の余地」を残した絵本というのも、なかなか素敵だと私は思います。少年の境遇とか、この不思議なバスの正体とか、想像してみるのも良いですよね。
この絵本、新潟生まれの作家と画家が描いたものだそうです。日本海沿岸の国道を舞台となっているようで、絵が静かでとても落ち着いた雰囲気。月夜を彩る様々な色のライトが美しいです。心が安らぎます。
お話自体は短く、単純なのですが、私は癒されました。
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コメント
思い出した話が、あるのですが、暗くなるので拙ブログに、書きました。
代わりに海の話の続きを
万葉の 歌人も友も 見し海を
一人眺めし 日を思うかな
多分、私も同じ海を見ていると思います。
蜃気楼で有名な所では、ないですか?
投稿: 鵺娘 | 2006年9月 4日 (月) 10時52分
>鵺娘さん
>蜃気楼で有名な所では、ないですか?
この絵本では、そこまで特定されていませんが…。おそらくそうなのではないでしょうか。
新潟も何度か行きましたが、私はスキーで行った事が多いので、海は数回しか見ていません。今度は、海だけ見に行きたいものです。
>万葉の 歌人も友も 見し海を
一人眺めし 日を思うかな
良い歌ですね~。
いつも良い歌をありがとうございます!!
投稿: リーヴル | 2006年9月 7日 (木) 09時42分