…マニア?21
松本清張の本で初めて読んだのは、母の本棚にあった、「黒い画集」。
当時、松本清張原作のドラマもありましたし、結構有名だったので、「読んでみたい」と思っていたのです(私は中学生くらい?)。
で、たまたま、母の本棚で見つけ(松本清張、横溝正史が一番多かったです。笑)、こっそり借りて(笑)読んでみました。
この「黒い画集」は、結構、身近に起こりそうな話が収められている短編集です。松本清張は、どちらかと言えば、身近なところから題材をとる、と言われていますよね。
面白かったです!今もたまに読み直すのですが、やっぱり、面白いです。
どれも好きなのですが、中でも「遭難」が格別です!
犯人の心理、追い詰める側の心理、そして、殺されてしまった人の心理…。心理戦です(笑)。
「この人がおそらく、殺したのだろう」と予想はつくのですが(犯人探しをする推理小説ではないです)、どうやって??どうして??という部分の描写が巧みで、思わず、身構えてしまいます。
次が、「凶器」ですね。殺人事件の凶器が見つからず、容疑者を捕まえられずにいるー。でも、思わぬところから、凶器がこれだ!と閃く…。最後に出てくる、犯人の凶器の始末の仕方に、思わずぞっとしました…。
映画化された有名な「天城越え」も入っています。
書かれた時代が古いので(昭和30年代くらい)、少々古めかしく感じますが、当時の風俗を知る、という意味でも面白いと思います。粒ぞろいの「濃い」短編集ですね。
実は、松本清張の本の中でも、一番気に入っていたりして(笑)。
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コメント
幾つにて 母はこの本 読みたるか
我とは違う 箇所に線引く
お母さんの本棚が、あるなんて、羨ましいですね?家の母は、漢字すら禄に読めない人でしたから!
本に線を引く習慣ってありませんか?たとえなくても、「お母さんは、幾つで、この本を、読んだのだろう?お母さんは、この箇所を読んで、どんな感想を持ったのだろう?」と思う事が、あると思って作って見ました。
中学生くらいだと、推理小説って「禁断の果実」見たいな所が、ありませんでしたか?(殺人事件が、描かれるから?)
私もこの本は、読みましたが、あまり詳しく書いて行くと・・・何せ、推理小説なので!
「天城越え」映画は、旅芸人の少女が、お握りを食べている所を少年に見られて、頬を赤らめるシーンが、印象に残っています。
正史の「鬼火」を読んで下さい。ある意味、「愛の妖精」のパロデイとも?
PS 私「清張の唇」と言われた事が、あります。高校時代にコスプレして写真を撮っているのです!(笑)
投稿: 鵺娘 | 2006年6月 6日 (火) 09時50分
>鵺娘さん
私の場合、普通の本にはあまり線は引かなかったです。教科書とか参考書とかは赤鉛筆で引いていましたが。あ、でも、古典の本(万葉集とか今昔物語とか)は別でした。気に入った古語に線を引きました(笑)。
父や母の古い辞書や教科書には、線を引いた後があります。短歌の意味、分かりますよ。
「鬼火」読んでいないので、今度読みますね。
それにしても、コスプレ!?楽しそうですね(笑)。
投稿: リーヴル | 2006年6月 7日 (水) 09時03分