…マニア?20
グリム童話に関しては、初版の訳等、いろいろ読みました。
そういうものを読んでいると、一般に出回っているグリム童話は随分手直しされているんだ~と考えさせられます。
確かに、手直しする前のグリム童話は、子供向けではないですね。でも、いつか、子供に読んで欲しいものではあります。私も大人になってから、そういう本を読むようになりましたし。
今回は、「初版以前 グリム・メルヘン集」を見つけました。
初版以前!?
そうなんです。グリム兄弟の死後、19世紀末にエーレンベルクという修道院で発見された「エーレンベルク稿」と呼ばれるものを翻訳した本なのです。
これを元に、グリム童話は出来上がっていったようです。
この本は、本当に「そのまま」です。なにもされていない状態です(笑)。
口伝えのお話がそのままの形で掲載されていますし、古い本から写し取られたものもあるそうです。未完成のお話もあります。手直しされていないので、前後関係が意味不明なものもありますし(笑)。
でも、なかなか興味深いものでしたよ。後に出てきたグリム童話に掲載されていないお話もありますし。
文章は荒削り。手を加えられていないので、物語としては落ち度がたくさんありますが、ドイツの民衆に伝えられてきたいわゆる古いメルヘンを楽しむには良い本だと思います。
改めて思ったのですが、似たようなお話は、どこの国にもあるものだと…。日本の「さるかに合戦」を思わせるお話もありますしね。
遠く離れた国でも、何か繋がりがあるーそう感じました。
グリムの初版や一般に出回っているグリム童話と比べながら読んでみるのも面白かったです。「あ~。いろんなものが、後で付け加えられたんだな~」なんて。
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コメント
歯を剥きて 己が欲さえ 装わぬ
猿の心を 我は怖れん
いませんか?普段は、綺麗事を、言っている癖に、少しでも、自分が、損するとなると顔色を変えて怒る人が!
猿は、元々、権利のない事を、主張しているのですよね?最近は、猿の様な方が、増えている様で・・・
「サルカニ合戦」の助っ人、臼・蜂・栗は、定番ですが、地方によっては、馬の糞が、加わったり、木の皮で、あったり、色々調べて見た事が、あります。
また、臼達は、本当に、義憤だけで動いていたのでしょうか?猿を倒したけれど、今度は、臼達に、同じ事を要求されたというお話を、書いた事が、あります。
私の最初に、読んだお話では、渋柿をぶつけられた蟹のお母さんは、亡くなったと書いてありました。最近の版では、怪我をしただけ、猿も罪を許され、最後は仲良くなってしまうとなっている様ですが、猿は死ぬまで、猿だと思いますよ!
投稿: 鵺娘 | 2006年5月31日 (水) 11時19分
>鵺娘さん
>渋柿をぶつけられた蟹のお母さんは、亡くなったと書いてありました。
私が読んだのもこのパターンです。
>猿も罪を許され、最後は仲良くなってしまうとなっている
あまり感心しないんですよね、こういうの。
「悪い事をすると、天罰が下る!!」という教訓はどこへ?
ちなみに、馬の糞が加わっているパターンも読んだことがあります!
投稿: リーヴル | 2006年6月 1日 (木) 10時38分