子供を本好きにするには大人が楽しむ!90
宮沢賢治さんの作品も好きですが、この方の作品は、文体に悲しさが漂っているものが多いですよね。
絵に惹かれて、「銀河鉄道の夜―宮沢賢治童話傑作選」を久しぶりに読みました。
この絵本の絵が、私がイメージしていた「銀河鉄道の夜」の映像とよく似ていたからです!!
おそらく、宮沢賢治さんの本で最初に読んだのが、このお話だと思います。
どんな内容だか全く知らずに読み始めたのですが、冒頭から、なぜか、深い悲しみを感じたのを今でも覚えています。
そう考えると、やはり、宮沢賢治さんの文体は見事としか言いようがないのでしょうね。
ジョバンニと友人のカムパネルラが、不思議な汽車に乗り込み、見た事も無い場所をめぐります。その旅で見かける風景の描写の美しさ!本当に鮮やかで、何度も読み返したくなります(文体は少々古いですが)。
そして汽車に乗り込んでくる人たちの描写も見事!どの人にも興味を覚えました。
そうやって、自然に話の中に引き込まれていったのです。
この人たちは、一体なぜこの汽車に乗り込んでいるのかー。どういう人たちなのか…。それは、読み進むにつれて、徐々に明らかになっていきます(その中には、ある有名な事件の被害者となる人たちも…)。
何となく結末の予想はつくのですが、それでも、「突然の別れ」というのは悲しかったですね。最後の場面のジョバンニとカムパネルラのお父さんの会話が、印象的です…。
子供のために選んだ本ですが、私の方が懐かしさと絵の美しさで一気に読んでしまいました(笑)。
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コメント
MILKYWAY 神を語れば 平行線
星祭り 地上に幸を 探すかな
昔、『銀河鉄道の夜』をイメージして、作った句です。ジョバンニVSカンパネルラVSカオルの▲関係もですが、ジョバンニVSカンパネルラVSザネリの▲関係に注目し、女の子三人の「友達の取り合い」に仕立てたお話を書いた事があります。ザネリは女の子を武器にしたちゃっかりしているが、嫌われない子、反対にジョバンニは一途で思いつめるが故に疎まれる子(勿論、私はこれです!)として描きました。そしてカンパネルラはなかなかしたたかな女として描きました。
ますむらひろし、永島慎一、藤城清治・・このお話の絵本はたくさん持っていますよ!
小さな人達は服を着ていませんでした。7cmくらいカナ?
投稿: 鵺娘 | 2006年4月20日 (木) 10時21分
>鵺娘さん
登場人物を女の子に見立てた▲関係の話、面白そうですね。結末はどうなるのかな?
この「銀河鉄道の夜」は、いろんな種類がありますが、私が読んだ限りでは、どれも好きです(手元には、ほとんど残っていませんが)。
宮沢賢治さんは、文体が好きな作家の一人です。話の内容ももちろん好きですが…。
私にとって、静かで、癒される、そんな文体です。
投稿: リーヴル | 2006年4月21日 (金) 09時09分