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2006年4月11日 (火)

いつか子供に読ませたい!54

カフカも好きな作家です。何とも言えず、異様な雰囲気ですよね~。題名も「え!?」なんて思ってしまうものが、いくつかあります。

一番好きなのは、カフカの作品で初めて読んだ、「変身」。

冒頭部分から、引き込まれました。異様です。目が覚めると、自分が毒虫に変身していたなんて!!でも、「異様な」小説、という表現は、正しくありません。

この毒虫に変身してしまうのは、グレーゴルという青年。家族(親や妹)のために、一生懸命働き、お金をためて、妹を音楽学校に行かせてやりたい、と考える優しい人物です。

そんな人が、外見が変わってしまったために大いに苦しみ、やがて、毒虫の外見のために、家族にも冷たくされ、見放されてしまうのです…。グレーゴルの中身は、人間のはずなのにー。

「人は外見で判断してはいけない」とよく言います。他人なら、なおさら、そういう事が多いでしょう。外見の良し悪しだけで、その人への対応が変わってしまう…。

グレーゴルの場合、正にこの外見だけで、家族から悲しくなってしまうような仕打ちを受けます。特に妹の態度の変化が、グレーゴルにはつらかったでしょう。

今、私はこうやって簡単に書いていますが、この本を読んでいると、こんな簡単な文章だけでは済まされないものが、見えてきます。

最も悲しく、悲惨な場面が、毒虫となって隠れていたグレーゴルが妹の奏でるバイオリンの音につられて、部屋から這い出てしまう場面。この場面の描写はいつまでも忘れることはないでしょう!

小説の結びも、淡々としているだけに、余計つらくなります。

人の外見とは人間にとって何か?内面の美しさは、外見によって左右されてしまうのか?

いろんな人と付き合っていかなければ生きていけない世の中。この本を読んで、もういちど、自分の心の中を洗い出す必要があるのでは?なんて考えてしまいました。

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コメント

異形なる  我を誰(たれ)より  嫌いしは
守られるべき  家族なるかな

私が初めて、読んだのは高1の時でした。当時から「新潮文庫 夏の100冊」という企画はあって、夏休みにアルバイトをして100冊全部を買い、感想文を(提出する訳ではないけど)書いたのがひと夏の思い出です。今でもこの企画は続いていますが、年々、古典や名作が減って行くのが残念です。「変身」を読んでまず、不思議に思ったのは妹との関係。ただの嫌な女にも見えますが、私は妹の視点でパロデイを書いた事があります。それとカフカ自身の生涯に興味を持ちました。フェリーチェ・バウアーと二度、婚約して二度、破棄になっていますね?モームもウイリアム・アイリッシュも生涯、独身だったとか?その頃の私はすでに結婚という望みを失くしていたので、自分を重ね合わせていました。

投稿: 鵺娘 | 2006年4月11日 (火) 10時33分

「変身」に限らずカフカの作品は解釈が難しいんですよね。
字面通りに読むと「ふ~ん」って感想しか出て来ないし、象徴を探して解釈を始めると多種多様な結論が導き出せる。

彼は「ドイツ語を話すチェコ在住のユダヤ人」という奇妙な存在だったり。

「謎の作家」と呼ばれるに相応しい人物ですね。

投稿: 煬帝 | 2006年4月11日 (火) 15時13分

>鵺娘さん
そうですね。カフカの人生、というのはかなり波乱万丈のよう
ですね。私も気になります。
それから、仰るとおり、古典や名作が消えつつあるのは悲しむ
べき事です。
昔読んで、大好きだった本を検索しても、絶版でユーズドしか
なかったりしますし…。
ちなみに、私も「新潮文庫 夏の100冊」という企画は
好きでした(笑)。
鵺娘さんみたいに100冊全ては購入していませんが、
学生の頃、独身の頃はよく読みました(笑)。

投稿: リーヴル | 2006年4月13日 (木) 09時02分

>煬帝さん
そうですよね。難しいです。

本当は、こんなお気楽な(笑)ブログで取り上げるべきでは
なかったのかもしれないですね。

でも、こういった作品を書けるカフカへの興味はつきません。
凡人に理解できるような人ではないのでしょうが…。

投稿: リーヴル | 2006年4月13日 (木) 09時05分

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