子供を本好きにするには大人が楽しむ!82
新美南吉さんの童話は、なんだかホッとします。静かで穏やかな童話が多いですよね。心が和みます。
久しぶりに「おじいさんのランプ―新美南吉童話傑作選」を読みましたが、やはり良いです。
4編の童話が収められていて、私はどれも好きですが、やっぱり、表題作の「おじいさんのランプ」が一番好きです。
この「おじいさんのランプ」は一言で言って、「新しいものが古いものを追い出す」(ちょっと、過激な言い方ですが 笑)です。
ランプの明るく、きらびやかな光に惹かれてランプ屋を始めた巳之助。まだランプを持っていない村人たちにランプのよさを伝え、店を繁盛させます。
でも、常に巳之助の頭にあった、新しい「文明開化」の波は、電気というものを連れてきてしまうのです…。
私もそうですが、その古いものに馴染み、愛着を感じているとなかなか新しいものを受け入れることができません。
「古いものを大切にする」のは当たり前の事ですが、それだけでいいのでしょうか?それとも?
暖かく、優しく、柔らかい童話ですが、考えさせられる部分がとても多いです。
他の3篇の童話もそうですね。ただ、考えさせられると同時に、切なくなってしまう結末のものもありますが…。
*ランキングサイトに参加しています。いつもクリックありがとうございます。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
人形劇版が最高です!己之助が電気を引いた役人の家に火をつけようとしますが、火打ち石ではなかなか火がつかず、マッチを持ってくれば良かったと思い、ふと気づく場面、ランプをすべて壊してしまう場面に感涙です。
すみません!今日はお花見の帰りにトラブルがあって短歌を作っている心の余裕がありません。明日までに思いついたら、また書きます。
投稿: 鵺娘 | 2006年4月 4日 (火) 19時41分
愛したる モノを己が手 葬らん
涙で叫ぶ さらば青春
やっと出来ました!
投稿: 鵺娘 | 2006年4月 5日 (水) 04時55分
>鵺娘さん
いつもありがとう!!
鵺娘さんの作って下さる短歌、楽しみです。
短歌・俳句の勉強をしようとしている初心者には、参考になりますね。
こういう具合に、パパッとできるようになるには、恐ろしく時間が
かかるでしょうが(笑)、でも、作れるようになりたいと思っています。
それにしても、人形劇版ですか…。見たことがないので、
見たいものです。
己之助が、家に火をつけようとする場面、ランプを石で壊していく場面…。本で読んだだけでも、胸に突き刺さるような気持ちになるので
すが…。人形劇だと、もっと強烈なんでしょうね。
投稿: リーヴル | 2006年4月 6日 (木) 09時18分