いつか子供に読ませたい!29
今の時代はいろんな国の本が翻訳されいて、外国語を勉強していなくても読むことができるようになりました。
アメリカ、フランス、イギリス、ドイツなどなど…。
他の国の文化が見えて、日本の作家が書いたものとは違う楽しさはあります。
ま、翻訳家によって、質が異なるようですが…。
外国語ができる方は、原作(書かれた国の言葉)で、読むのが良いようですね。
私は英語を読むのに四苦八苦しているので、そんなレベルには程遠いのですが…。
私はそういった翻訳でいろんな国の本に接しているわけですが、その国独特の雰囲気というのも感じます。作家は違うはずなのにー。
ロシア文学に興味を覚えるようになったのは、高校生の頃。それまでは、トルストイの子供向けの本とか、童話を読んだことがある程度でした。
で、高校生の頃、話に聞いていたドストエフスキーの「罪と罰」を図書館で借りて読んでみました…(少々、無謀だったかも)。
うわあ~。ずしーん…。
なんて重い本でしょう!!(本自体の重さではないです)
引きずり込まれるような話の内容。
読んだ後に、余韻がなかなか冷めない本、というのは少ないと思いますが、この本のショックはなかなか取れませんでした。
こんな本を読んだのは、初めてでした。
貧乏にあえぐ、ラスコーリニコフという青年が、高利貸しのおばあさん(かなりの“悪”です)を殺してしまい、お金を奪います。
この青年はとても頭が良く、論理的。見事に完全犯罪を成しえたかに見えるのですが…。
罪の意識のおびえ、いろんな人に出会い、この青年の心の中は少しずつ変わっていきます。
この話の後半部分には、圧倒されます。
じっくり腰を落ち着け、かみしめて読む必要のある本だと思います。
ただこの本を最近読み返して思うのは、ラスコーリニコフが殺人に至る際に組み立てた勝手な理論が、犯罪を犯す今の若い日本人に似ている部分があるような気がして、正直、ぞっとします…。
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コメント
青年時代は誰でもラスコーリニコフに憧れる時代があると思うのです。
でも考えてみたら老婆が金貸しになれたのは努力した結果ですよね?自分が貧しいからと言って努力した人の物を取っていいというのは今の人権意識の強い人の理論に通じると思うのです。
私はラスコーリニコフ<「カラマゾーフ」ミーシャですね?
解説しか読んでいない人はイワンを合理主義者と言いますが
実は違う様な・・・
実は私が異性と唯一、見た映画がソヴィエト映画の「カラマゾーフ」と「復活」なのです。
その人に言われました。
「君ってミーシャに似てるね?」
ジョルジョ・シムノンの「男の首・黄色い犬」
井上ひさし「十一番の少年」読んで下さい。
(卒業のサイン帳に自分の将来の履歴書を書く男子がいませんでしたか?)
投稿: 鵺娘 | 2005年12月24日 (土) 18時44分