いつか子供に読ませたい!26
読んでいる本の主人公が、何となく好きになれないことは、私にも時々あります。
「好きになれないのよね~。この本の主人公!」なんてよく聞くのが、「赤と黒」の主人公、ジュリアン・ソレルです。
でも世論(?)に反して、今の私はこのジュリアン・ソレルが好きなんです。
同じく本の虫の母に勧められてこの本を読んだのが、高校生の頃。「あなたには、ちょっと難しいかもね~。」なんて言われてしまいましたが(笑)。
で、やっぱり、少し難しかったです(笑)。「恋愛心理」なるものが、あまり分かっていなかったせい?(今もよく分かってなかったりして)
いえいえ。この本は、それが主題じゃないんですよね。恋愛小説じゃないです。
これに気がついたのは、ずいぶん後になるんですが…。
ナポレオン没落後の社会。階級社会の中でもがく、貧しい青年。
でも、その頭の良さと美貌(こんなところが、この主人公に惹かれてしまった要因のひとつかもしれませんが)を武器に戦い、そして破滅します。
限りなく打算的で、悪魔のような行動を見せることもありますが、恋愛や宗教に関してはきわめて純粋。二面性のある人物です。物語自体も、この主人公を象徴するように複雑に展開していきます。
再度読む機会があった私は、この本を読むのを止められませんでした。
以前とは考え方も立場も異なったから、ものすごく面白く感じたんだと思います。
単純な精神構造だった高校生の私には、こういった人物が理解しがたかったのでしょう。
何年か経って、同じ本を読み直すー。
本の面白さを再認識しました。
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コメント
読んだことないわぁ。
本当にリーヴルさんって、たくさん読んでるね。
すごいわ♪これからも、いろいろ教えてくださいね。
投稿: ゆき | 2005年10月18日 (火) 19時57分
私は「赤と黒」が面白かったので、続けて「パルムの僧院」も読みました。
私はジュリアンと同じような野心家ですね。
だから逆にファブリスのようなロマンチストに惹かれました♪
原稿ありがとう~
投稿: 麻紀 | 2005年10月20日 (木) 00時22分
>ゆきさん
いえいえ、そんなことはないです。
「本の虫」というだけで…。
まだまだ読まなきゃならない(読みたい)本が
たくさんあります。
>麻紀さん
「パルムの僧院」も読んだんですね!
う~ん。
私も野心家なのですが、ジュリアンの方が好きです。
でも、違うものに惹かれる気持ちもよく分かります(笑)。
投稿: リーヴル | 2005年10月20日 (木) 09時55分